カテゴリ:化学:実験その他( 5 )

炭化カルシウムと炭化アルミニウム

最近、何かの資料で「炭化アルミニウムに水を作用させるとメタンガスが発生する」という文章を見た。

高校あたりで炭化カルシウム(カルシウムカーバイド)に水を作用させるとアセチレンガスが発生する、というのは習うような気がするが、炭化アルミニウムとかこれまであまり聞かない言葉だ。

それはさておき、同じ金属の炭化物なのに金属の違いで全然違うガスが発生するのは何で?

というわけで電車の中で他の本を読みながら1分ほど考えたら自分の中で納得できる理由が見つかりました。無機化学的な考察が加えられればもっとはっきりするのかもしれないけれど、プーだからこんなもので良いや。家帰ってからもう少し調べてみたら炭化アルミニウムの組成式(予想はできたが実際どうなのかは知らんかった)はAlC3でもAl2C6でもなくAl4C3だという点(炭化カルシウムはCaC2)も自分で考えた仮説を支持するものだし。でもこれを高校生に説明しようとするとちょっと難しいかもなあ。

この知見を使って有機化学系の研究室にならどこにでも転がってる試薬で何かできないかなあと思った。どんだけやられてるか調べてみよう。調べたからといって自分でやるわけじゃないけれど。暇ないし。
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by fyama_tani | 2007-12-02 00:09 | 化学:実験その他

シンナーって何よ?

非行の中ではベタなメニューの一つ、シンナー遊び。でも、その実態って自分の中では結構謎でした。同列にトルエンが挙げられる事も多くて、こっちはそりゃあ知ってるよ、という話ですが、シンナーは有機溶剤だという情報のみで、具体的にどんな化合物であるかは「?」という話。

で、こういう時にwikipedia先生は便利なのです。

シンナー (thinner) は、後述の数種の有機溶剤の総称で、ラッカー、ペイント、ワニスなどの塗料を薄めて粘度を下げるために用いられる。そのため「うすめ液」ともいわれる。またシンナーは、独特の臭いを放ち、この臭いを嫌う人は多い。

塗料に含まれる樹脂・セルロース誘導体・添加物を析出しないこと、平滑な塗面を与えることなどが条件となる。

トルエン、酢酸エステル類、アルコール類などが用いられる。


うーむ、つまり凄いざっくりとした分類なのね。この定義によればトルエンもシンナーの一部という事か。

それにしても、大分性質の違うものがごっちゃになってる、という印象。手に入りやすさを考えると、「酢酸エステル類」は酢酸エチル、「アルコール類」はエタノールかメタノールという事になると思うので以下はそういう事として進めるけど、まず臭いが違う。3種類扱ったことある人ならばまず確実に見分けがつくぐらいに違う。あと揮発性。これだけ求めるならばトルエンは若干マイナス。安全性という面から見ると、トルエンとメタノールが危ない方ではないでしょうか。

一つ確実に言える事は一言にシンナーといってもロット(=入手先)によってその性質はかなり変わってくる、という事。ということはこれが良いとかこだわりみたいなものがあっても良いんじゃないのですか。

本来の用途として使う事を考えても、揮発性の問題もそうですし、トルエンとアルコール類となるとかなり極性が変わってくるので、溶解させるものもかなり違ってくる、という事でどんな塗料を使うかによって異なるものを使ってもおかしくないんじゃないのかなあ。この辺完全に推測でもの言ってるけど。

そしてやっぱりわざわざこんな訳分からんものを吸引しようという気が知れない。この手の有機溶剤ならば廃人になってお釣りが来るくらいの量をバリエーション揃えて用意しておりますな状況ですが。
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by fyama_tani | 2006-07-17 22:03 | 化学:実験その他

Flashでできた周期表

なぜかこの2日くらい、意味もなくmixiの方に見知らぬ人からのアクセスが大量に来ています。何目当てだ。

それに対してここは廃墟っぽさが非常に良いですね。

さて、本題。

http://www.touchspin.com/chem/SWFs/pt2k60104w.swf

綺麗な周期表とか是非探してみたいところですが。

デザインとしては特に凄いという所は無いと思いますが、カスタマイズ性の高さと、電子配置まで分かるというそれなりにプロ仕様っぽい所が良いと思います。

たまーに周期表を意味もなく暗記している人っていますよね。昔はそういうのを見て「ふーん」って感じだったのですが、仕事柄大体覚えてしまうものですね。といっても縦横の関係が分かるという位で、「1から順番に言っていけ」というのは無理ですが……。
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by fyama_tani | 2006-07-04 23:37 | 化学:実験その他

共通試薬の存在は全員の利便性をupするか?

今日共通試薬に関する決まりを決めようみたいな話になって、話し合いというかその実誰も話さないので俺がほとんど進めてしまったのですけれどね。
細かいこと言ってもアレなので、一番力説したところだけ抜粋。

基本的には、「最後の一本を開けた人が一定数補充」という形になるのですが、この表現が曲者。
例えば、一本開封済み、一本未開封という状態であったとする。ここである人物Aが開封済みの試薬を使ってちょうど使い切ったとする。次に別な人物Bがその試薬を使おうとしたとき、当然残っているのは未開封のもの一本なので、それを開けて使うだろう。

この時、補充しなければならないのはA, Bどちらか?

ここで「最後の一本を開けた人が一定数補充」というルールのみだと、都合の良いように解釈されてしまう。AもBも補充しなかったとき、それぞれの言い分は、

A:「最後の一本を開封したのは自分じゃない」から補充しなかった
B:「自分が使ったのは最後の一本」だから前の人が補充(試薬発注ならば最低でも一日はかかる)の手続きをとっていると思った

となる。ここでA, Bどちらが悪いか、というのは関係無い。この結果、一本も無くなったときに全員が不利益を被るという事が問題。ではどうすれば良いか? 答えは簡単。解釈の余地を無くしてしまえば良い。具体的には、「どのような状況であっても最後の一本を開封した人がその時点で補充する」とでもすれば良い。この場合、責められるべきはBである。

そんな感じ。大体の人が「何言ってんの?」という感じでしたが、そういう人たちほどこういう言い訳をする確率が高いことが経験的に導かれています。

たとえ天下の○○大学とか、世界一流の○○研究室出身だとか外から言われようが、決まりも守れないし、そもそも考えることができないような頭の不自由な人は多いのです。そういう人に対する対処法としては、融通を効かなくし、言い訳の余地が無いような決まりを作る、って事だと思うのです。自由裁量ってのは自分に対して責任が取れる人だけの特権ですので。

そして、それを踏まえると、本来は全員のルーチンワークを共有化して全員の負担を減らすというのが共通機器・試薬制度の理念だと思うのですが、そんなの一つもないよなあと。むしろ(去年一年間に限れば)より不自由になってないか? 共通絡みで嫌な目って大体経験してますからねぇ……。それでも共通制度をやめようと俺が言わないのは、もう教育目的以外には無いです。自分が遭ったネガティブな経験を元に、フェールセーフをしけばまだどうにかなります。これでどうにもならなかった時には自分が終わるでしょうね。
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by fyama_tani | 2006-06-09 23:37 | 化学:実験その他

Triphenylmethanolの扱い

学生実習(実際自分はほとんど関わっていない)の生成物です。

実習のTAとかやるに当たっては(当然普段の実験でもそうあるべきだと思っていますが)扱う物質の物性を知っているかどうかでスピードが全然違う。言い換えれば、物性さえ知っていれば(ある程度の経験も必要ですが)、実習書なんか読まなくてもあとはアドリブで何とかなります。

そんな事考えながら高見の見物。

結晶性が高い物質だから再結晶を行う事は容易だと思います。ただ、高すぎる事が仇となって易溶媒のエーテルにも簡単には溶解してくれないんだな。そこに気づかず(っていうか学部3年生レベルなら言わないと絶対分からんと思いますが)入れすぎると当然冷やしても結晶が出てこないというオチ。

貧溶媒としてヘキサンを使っているのですが、小スケールならばこれだけで押すのが良いような気がします。自分なら大量のヘキサンで沸点まで加熱して溶解させる。

あと、再結晶の小技として、これで室温で放置してみる、という状態になったら一回氷冷してみるというのがあります。これで結晶が出てくるようならば望み有って事ね。これを確認したらもう一度加熱して溶解させて、あとは放置しておきましょう。

ところで、粗生成物の段階で若干蛍光性があるっぽい(純粋なTriphenylmethanolは白色)のですが、これ難なのでしょうかね。Ph3C-は色素で時々使われるから、色が付く事自体は分かる人には分かるのだけどねえ。

ちなみに私は昔3日ぐらい、Ph3Si-の導入方法を確立するとかうわ言のように言っていましたが、精製と化合物同定が面倒臭くてやめたという経緯があります。化合物自体にインパクトはあるから、もう少し真面目に追いかけても良いのですけどね。誰かやってくれませんか。
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by fyama_tani | 2006-05-03 00:44 | 化学:実験その他